2026年4月25日(土)、高崎市労使会館にてHeart & Dream第37回定例会を開催いたしました。
1. ミニセミナー:「ドラッカーから教わったこと」〜利益と真摯さの本質〜
本日のメインイベントは、ももとせマネジメント税理士法人 代表社員・小澤 昌人 氏による特別セミナーです。
なぜ税理士がドラッカーを語るのか?
2002年の独立後、多くの企業が「頑張っても儲からない」現実に直面した小澤氏。
「会計(過去)だけでは会社は守れない、戦略(未来)が必要だ」と確信し、ビジネス理論の源流であるピーター・ドラッカーにたどり着きました。
『経営者の条件』にある「成果を上げる能力は習得できる」という言葉に救われたと語る小澤氏。
成果は才能ではなく「習慣」であるという前提から、講義はスタートしました。
過去の延長線上に未来はない
ドラッカーは自らを「社会生態学者」と呼びました。
社会全体を観察し、次に何が起こるかを予測する視点です。
インフレ、円安、人手不足、AIの日常化など、現代は激動の渦中にあります。
「過去の成功パターンの延長線上に未来はない。過去のやり方にしがみつくのが最も危ない」という警告は、すべての経営者に刺さる言葉でした。
利益を出す唯一の道=「付加価値(単価)を上げる」
会計的な視点から利益構造を紐解くと、固定費や人件費が上がり、人口減少で数量が増えない現状において、道は一つしかありません。
それは「売上単価を上げる(付加価値を高める)こと」。
他社と相見積もりされない、「御社から買いたい」と言われる唯一無二のビジネスを構築する重要性が語られました。
経営者に突きつけられる「3つの質問」
ドラッカーが提唱する経営者への問いかけが紹介されました。
- 我々の事業は何か?: 業種名ではなく「何のお困りごとを解決しているか」で定義する。
- 我々の顧客は誰か?: 全員をお客にしてはいけない。「選んだお客さんから選ばれる」こと。
- 顧客にとっての価値は何か?: 車なら単なる移動手段ではなく「ステータス」や「安全性」という価値を見極める。
ドラッカーが最も重んじた「真摯さ(インテグリティ)」
利益とは目的ではなく、会社が存続し未来のリスクに備えるための「手段(費用)」です。
そして、ドラッカーが何よりも重要視したのが「真摯さ(インテグリティ)」です。
「神々が見ているという覚悟で、見えない部分(屋根の裏側の彫刻)まで妥協しない仕事をすること」。
この言葉は、経営とは数字を追うことである前に、人間としてのあり方を問うものであるというメッセージとして、参加者の心に刻まれました。
2. 会員アウトプット
セミナーの熱も冷めやらぬ中、会員同士のマッチングを深めるプレゼンテーションが行われました。
- 渡邉氏(経理代行・事務支援):社長が自ら行っている「面倒な事務作業」を巻き取り、本来の「稼ぐ仕事」に専念できる時間を創出します。
「事務員が急に辞めて困っている」「経理まで手が回らない」という企業を求めています。 - 神戸氏(製造業 / 製作所):1ミクロンを争う精密なモノづくりを提供。
日々の業務の根底には、災害時などに何が本質的に必要かを見極める「サバイバル」の精神と、自然に対する「優しさや力加減」を知る野生の知恵があります。 - 木下氏(保険代理店):営業を「ライスワーク(食うため)」ではなく「ライフワーク(一生の付き合い)」と捉え、保険はその手段に過ぎません。
全国の募集人の7%のみが保有する資格の知識と、「街のよろず屋」としてのハブ機能を提供。
関わった人が「付き合って良かった」と思える価値を追求しています。
3. 次回のご案内(第38回定例会)
今回の定例会は、小澤氏の「現状をゼロベースで見る」という教えと、各会員の泥臭くも確固たるビジョンが共鳴し、「明日から何を習慣化し、誰のために価値を生むか」を深く見つめ直す貴重な場となりました。
次回は以下の日程で開催いたします。
- 日時: 2026年5月30日(土) 17:00〜
- 会場: 高崎市労使会館
- 講師: わとわ貿易 代表 木下 真理 氏
- テーマ: 「そのはちみつ、どう選ぶ? ~はちみつとやさしい健康習慣~」